|
平成20年不動産鑑定士試験論文式問題 不動産の鑑定評価に関する理論
|
問題1(50点)
空室率が比較的高い賃貸事務所ビルの鑑定評価について、次の問に答えなさい。
(1)不動産鑑定評価基準において貸家及びその敷地の鑑定評価額決定の際の総合的勘案事項の1つとして「将来における賃料改定の実現性とその程度」が掲げられているが、その理由を述べなさい。
(2)空室部分の賃料を査定する方法について述べなさい。
問題2(50点)
建物及びその敷地に関する個別的要因のうち、賃貸用不動産に関する個別的要因として「賃貸経営管理の良否」があるが、その主なものを例示し、証券化対象不動産の鑑定評価において、収益費用項目をはじめとするDCF法の個別の査定項目との対応関係を具体的に述べなさい。
問題3(50点)
建物の再調達原価を求めるに当たって次の問に答えなさい。
(1)再調達原価の意義を述べ、建物の再調達原価を求める方法について説明しなさい。
(2)以下の建物個別的要因について説明し、建築後、数年経過している建物(中高層事務所)の再調達原価及び積算価格を求めるにあたりどのような影響を与えるか述べなさい。
ア 設計設備等の機能性
イ 建物の性能
ウ 維持管理の状態
エ 有害な物質の使用の有無及びその状態
問題4(50点)
不動産鑑定士Aは、B社から証券化対象不動産としての鑑定評価の依頼を受けた。当該鑑定評価に関して次の問に答えなさい。
※依頼概要
B社は、自社所有地に共同住宅を建築中であり、依頼日現在、竣工直前の段階にある。B社は、当該共同住宅(建物及びその敷地から構成される複合不動産)の価格に関する鑑定評価を希望している。なお、建物竣工後、B社は、対象不動産を大手食品会社C社に独身寮として一括賃貸した上で対象不動産を証券化する予定であり、既にC社と建物賃貸借契約(賃貸借契約期間は建物竣工後5年間)を締結している。
(1)対象不動産の確定について簡潔に説明し、建築中の建物は鑑定評価の対象となるか否かについて述べなさい。
(2)価格時点において簡潔に説明し、本件ではどの時点に設定すべきか述べなさい。
(3)本件において、貸室賃料収入の把握の際、留意すべき点を述べなさい。 |
スポンサードリンク
トップページ
|
|
|